【エレファントカシマシ@日比谷野外音楽堂】雨の野音とツアー公演延期

気がつけば、

6月13日以降ブログを更新していませんでした。

どうもエレカシのライブが近づくと、

落ち着かなくてブログを書けなくらしいです。

エレカシの野音とは

 

 

エレファントカシマシは、

1988年から毎年、

一年も欠かすことなく

日比谷野外音楽堂でコンサートを行なっています。

 

今年は29回目の野音。

 

野音のチケットは近年入手困難で、

ファンクラブ会員でも一人一枚しか申し込めず、

もちろん抽選です。

 

多分、一般販売は

立ち見席のみではないでしょうか。

 

ただ、野外なので公園内にいると

ステージの音は本当によく聞こえるから

会場に入れなくても、

まあ外で聞けるからいいか、と

気持ちを切り替えることができます。

 

これはまあ、

家が割と近いからそう思えるだけで、

地方に住んでたら、

外聞きだけど上京するのは

結構ハードル高いだろうと思います。

 

私は今年は運よくお席をご用意されました。

 

去年は外聞き、その前の年は会場に入れた。

でも、その前の年は外聞き・・・。

 

30周年のアニバーサリーイヤーが終わり、

ニューアルバムが出て、

31年目にしてリスタートを切ったエレカシの

野音はどんなコンサートになるんだろう?

 

すごく楽しみにその日を待っておりました。

 

当日はあいにくの雨、しかも土砂降り。

 

雨カッパと着替えと、

大きなゴミ袋(カバンを収納するのに使う)を持って

日比谷に向かいました。

雨は止まずコンサートが始まる

 

開場が17時で、

16時半ごろに日比谷公園に着くと

IDチェックの列に加わりました。

 

すごく混雑していて、

自分が並んでる列が

入場の列なのか、IDチェックの列なのか

誰も把握してないという状態でした。

 

行列は遅々として進まず、

開演時間が迫ってきました。

 

えー、始まっちゃうよー!

 

一曲目の1音目を聞き逃すのはやだよう・・・

内心相当焦りましたが、

もう会場のスタッフもIDチェックを諦めて

ゲートを広く開放してくれたので、

何とか5分前くらいには席につくことが

できました。

 

その後、入場途中のお客さんもいる中

コンサートは始まりました。

 

バタバタしてる中で開演したので、

あのコンサート前のワクワクした緊張感がなく

かえって新鮮な感じでした。

 

雨はまだまだ激しく降り続いてました。

宮本さんは喉の調子が悪かった

 

実はこの前の週にあった

大阪野音のコンサートの時点で

宮本さんの声が出てない、

喉の調子が相当に悪いという

情報をツイッター上で見ていました。

 

今日はどうだろう?

 

少しは回復しているだろうか、

回復してて欲しいなあという気持ちで

コンサートを見ていました。

 

序盤、いつもの伸びやかな声ではありませんが、

想像していたよりはだいぶ良いのではないかと

私は思いました。

 

中音域の声が出づらくて、

高音は裏声が多かったけど、

割と出てると思いました。

 

そして、

声の調子は悪いけど

歌全体、演奏全体で見た時には

色んな感情が、

感謝とか決意とか

懐かしい思い出とか、

そういう歌の奥にある感情が

しっかり伝わってくるものになっていました。

 

宮本さんの歌に、

寄り添うような演奏が

すごく優しいと感じました。

 

それからごく初期の、

作られて30年近く経った曲たちが

31年目のエレカシの演奏で

瑞々しく甦ってて

これは新鮮な驚きでした。

余談・30年前の思い出

 

30年前に14歳だった私は、

日本のロックが好きで、

良く聴いていました。

 

当然、エレカシがデビューした頃のことも

良く覚えています。

 

その頃は、

髪を金や赤や青に染めて

逆毛を立てたようなお兄ちゃんが

人気の時代でした。

 

エレカシは

髪も短髪で、

なんか怒ってるみたいだし、

曲もノリが悪いし、

歌詞も面白くなかったから

全然興味ありませんでした。

 

 

それでも、14歳の時は

すごい集中力で色んなバンドを聴いていたので、

エレカシの曲も何曲かは覚えていました。

 

『ファイティングマン』という

ファーストアルバムに収録されている曲があります。

 

お前の力必要さ

俺を 俺を 力づけろよ

 

という歌詞を当時聴いて、

全然そんなこと言いそうもない

風体のお兄ちゃんが

変わったこというな〜と

漠然と感想を持ちました。

 

力づけろよって、文法的におかしくないか?

なんかあんまり

聞き慣れない言葉だなって

思ったのと、

ちからという言葉が

重複して出てくるとこが

収まり悪いなあと思った記憶があります。

 

当時、そして今も

俺(私)がお前(アナタ・君)を勇気づけてあげるとか

世界はお前(アナタ・君)を必要としてる

みたいな歌詞ってありがちだと思います。

 

宮本さんは

「俺にはお前の力が必要だ」

「お前が俺を勇気づけろ(命令)」

と、普通とは逆のことをいうから

14歳の子供には

理解できなかったのだろうな。

 

今は、すごい歌詞だな、これ真理だなって

思ってます。

 

30年前に作られた曲で、

曲自体は昔からあって

変わってないのに、

聞く側の人間が長い年月かかって

やっと理解できるようになった

ってことだと思うんです。

 

曲も古びてないし、

そこで言ってることも全く古びてない。

 

時の洗礼を受けてなお残ったものは本物、

みたいなことでしょうか。

 

コンサートは無事終わった

 

喉は終始不調ではあったけど、

それでも独唱に近い曲を何曲も演り、

歌を歌うことを決して諦めない姿とか、

なんとか歌を成立させる技術とか

本当に感動しました。

 

そりゃあ体力がみなぎってて、

声が信じられないくらい良く出てる

コンサートに比べれば

今日の歌は酷かった、体調管理がなってない

と言えるかもしれないけど。

 

ただ上手なだけの歌唱が聴きたいならば

お家でCD聴いてるのが一番うまい訳で。

 

生身の人間が、

今日、この場所で、

何を思って、

どのように表現するのか

そういうことを見たいから

私は、何度も何度も

コンサートに行くのだと思います。

 

コンサート中盤には雨が上がって、

『月の夜』という歌の時には

月が雲の間から見えたんですよ!

 

みんなきっと、

歌を聴きながら

「ああ、月が出た・・・」って

思ったんだろうなあ。

 

そういうものを

会場にいる人たちが

言葉は交わさないけど、

共有しているっていうのも

コンサートの醍醐味ですよね。

 

この日の野音は、

私は素晴らしいステージだったと

感動して帰路に着きました。

そしてツアー初日が延期に

 

帰りにデニーズに寄って、

ツイッターで本日の野音のツイートを見たり、

自分も少々呟いたりしました。

 

それで、意外にも

 

「声が全く出ていなかった」

 

「今まで聴いたこともない声」

 

「疲れ切ってて、見ててかわいそうだった」

 

というような感想が多くて、

そうか、そうなのか・・・?

と自分が見てきたものとのあまりの違いに

愕然としてしまいました。

 

みんな(ツイッターの)、

この喉の状態で明後日からツアーが

始まるのを心配していました。

 

考えて見たら、

23日に野音が終わって、一日置いて

25日からツアー初日が始まる、

というのはやはり無謀です。

 

今日は渾身のライブで、

でも明日から休めるというならば

すごかったね・・・で終わるかもしれないけど、

これが明後日、明々後日と

また3時間近く歌うとなると

ファンじゃなくたって心配になります。

 

宮本さんの声が出なくなってしまったら

と想像したら、本当に恐ろしくなりました。

 

そういえば、

前にスピッツの草野さんが

体調不良でコンサート延期になったな、とか

ミスチルだって延期してたよね、とか

悶々と考えてしまいました。

 

生身の人間だから、

体調が悪くてコンサートが出来ない

っていう事態は常にありえます。

 

案外、コンサートの延期は

良くあることじゃないのか

と考えてたら、

次の日の午後、

25日、26日の名古屋公演が延期になったという

ニュースが舞い込んできました。

 

正直、ホッとしました。

 

喉の状態が、深刻なものではありませんように。

 

私も、7月6日の東京公演は

楽しみにしてはいるのですが、

それが延期になっちゃっても

全然構わない。

 

休めば治る類のものならば、

ちゃんと休んで直して欲しいものです。

 

遠征しないから気楽にこんなこと言えるのだけど。

この記事を書いた人

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リョウコ

1974年生まれ。子供が2人と旦那が1人で、栃木県在住。
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