死んだエビを剥いてすりつぶして魚に食べさせた話。

 

3月に入ってだいぶ暖かくなってきたから、

錦糸町近くの親水公園に

魚を獲りにいっている。

 

ペットボトルのトラップで獲るのだが、

先日、カマツカという鯉科の魚がかかった。

(↓写真がない。このような魚です。)

 

体長10センチくらい、トラップにかかる魚としては

なかなかの大物で、しかも初見。

 

息子ともども大いに興奮し、おうちに連れて帰った。

 

連れて帰ったは良いが、今うちに水槽は二つ。

 

どちらも入居者いっぱいで、生態がわからない大物を

受け入れるのはちょっと難しい、とのこと。

(とのこと、じゃねえよ。

 

数日悩んで、幅52センチの水槽を新たに注文した。

 

これなら、タナゴ、クチボソとカマツカさんを同居させるのに

大きさは十分ではないだろうか。

まあ、飼ってみないとわからない。

 

カマツカさんが意外と暴れん坊だったり、

特定の誰かとどうしても共存できなかったりしたら

その時は今使ってる10リットル水槽にカマツカさんは独居して貰えばいいのだ。

 

注文して中2日で商品が届くようなので、

それまで小さい虫かごの中に、砂利を引いて借りぐらしを

してもらうことにした。

 

カマツカさんと、スジエビ2匹と、メダカ1匹も一緒である。

 

ポンプがないから水を1日に2〜3回、3分の1くらいずつ入れ替えることにした。

エビが一緒だから、虫かごの蓋は閉めておいた。

 

なんとなくこれで大丈夫な感じがして、

暖かい日の午後、また魚獲りに出かけてしまった。

 

その日は本当にポカポカ暖かくて、

公園で獲れた魚を入れた容器を日陰に移した。

水温が上がって、魚が弱りそうだったから。

 

その時、「うちの魚たちがいる場所もずいぶん日当たりがいいなあ」と

頭をよぎった。大丈夫かなあ・・・と。

 

それでも家に帰る頃にはそんなこと忘れてて、

寝る前に「そうだ、魚!」と思い出して見に行ったら。

 

死んでしまっていた・・・。

 

カマツカさんと、エビが2匹。

メダカだけ、生きてた。

 

おそらく、水温が上がって酸欠になったのだと思われる。

 

せめて、陽の当たらない場所に引っ込めておけばよかった、

と今更ながら悔やまれる。

 

申し訳ない・・・。

 

朝、カマツカさんを埋葬した。

 

そしてスジエビのお二人は、

タナゴとクチボソのご飯になってもらった。

 

 

その方が良いかな、と思った。

勝手に池から連れてきた命を、

死んだからといって、したり顔で埋葬するのは

なんかヤダな、と思った。

 

元々、魚たちは食ったり食われたりしていながら共存している。

土に埋めてしまう方が、命の冒涜なんではないだろうか。

 

とはいえ、カマツカさんを捌いてミンチにして餌にして食わせる・・・

のは、私に勇気がなくできませんでした。

 

エビは、刺身で食べるのと同じ要領でできるから、

頑張ってやった。

 

本当は、土に埋めちゃう方がラク。

 

自分なりに命に向き合って、

自分なりに納得したかっただけである。

 

エビをむいて潰すと、よく知っているエビの香りが

ブワーと広がって、生きていた頃の、あの可愛らしいエビの面影はなくなり、

慣れ親しんだ食べ物としてのエビになった。

 

タナゴもクチボソたちも、それはもう美味しそうに食べた。

 

 

↓在りし日のスジエビ。合掌。

この記事を書いた人

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リョウコ

1974年生まれ。子供が2人と旦那が1人で、栃木県在住。
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